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令和2年第10回定例会 令和2年12月11日(金) 一般質問

1.埋蔵文化財発掘業務における会計処理について

(1) 教育行政に対する信頼回復と今後の対応について

2.新型コロナウイルス感染症への対応について

(1) 本市の医療体制について

・患者数及び症状の程度の状況並びにその後の容態などは

・マスクや防護衣などの確保の現状と今後の予定は

・本市の医療体制の課題とその対策は

(2) 市民生活等に対する支援策について

・本市の有効求人倍率などの指標に見る市民への影響は

・燃やすごみ指定袋及び処理券の無料化などに取り組んでは

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◆徳重政時議員

 議長より発言のお許しをいただきました2項目について質問をいたします。

 本年10月30日、本市教育委員会からの報告書、埋蔵文化財の発掘調査報告書に係る不適正な事務処理についてに、1、事案の発覚の経緯、2、行為、3、動機、4、今後の対応についての説明がありました。この件については、専門家からも事件性を指摘されるなど、行政に対する信頼を大きく損ないました。改めてこれまでの経緯と会計処理についての見解を伺います。

 また、信頼回復のための再発防止対策などについてもお聞かせください。

○新元昭副議長

 計田教育長。

◎計田春樹教育長

 御質問いただきました教育行政に対する信頼回復と今後の対応についてお答えいたします。

 まずもって、埋蔵文化財の発掘調査報告書に係る件につきましては、本市文化財行政の信頼を損ねてしまいましたことを市民の皆様をはじめ関係者の皆様に深くおわび申し上げます。また、市議会議員の皆様にも大変御心配をおかけいたしました。誠に申し訳ございませんでした。

 このたびの案件につきましては、業務担当者が平成21年度と26年度に発掘調査報告書を印刷していないのにもかかわらず、業者から納品書と請求書を提出させ、支払いを行っていた事案と平成31年度末に発掘調査報告書を印刷したにもかかわらず、印刷代を支払っていなかった事案であります。そして、これら不適正な事務処理につきましては、三原市教育委員会職員分限懲戒審査委員会からの答申を踏まえ、11月30日に対象職員の処分を行ったというのが経緯でございます。

 このようなことは二度とあってはなりません。そこで、教育委員会として、再発防止策の検討を行い、次の3点について取り組むことといたしました。

 まず、1点目でございます。本事案は、一人の職員に業務の全てを任せ切っていたことが大きな原因であると考えております。一人だけで業務を抱えると、悩んだり、つまずいたりしたときに相談する先がなく、事務が滞ってしまいます。そのため、本年中に各職員の事務分掌における補助者を明確化することとしました。困ったときの相談だけでなく、業務遂行のチェックもできる体制をつくることで、組織としての事務管理を徹底してまいります。

 2点目は、本市の予算執行において、印刷製本費の支払いに当たっては、印刷物の添付は求められておりません。また、納品に関しては、業者担当者や予算事務担当者が検品して納品書に押印することとなっています。これについて、伝票の確認時に課長が直接成果物の確認を行うという、現状ですぐ簡単にできる方法を取ることとします。

 3点目は、不適正な事務処理が発生しないよう、人間が不正に手を染める原因となる動機、機会、正当化の3つによる不正のトライアングルという考え方を参考に、12月中に職場で研修を実施し、適正な事務処理を徹底することとしています。

 今後このようなことが再び発生することのないよう、再発防止策を徹底するとともに、自らが先頭に立ち、信頼を一日も早く回復できるよう全力を尽くしてまいります。

 以上でございます。

○新元昭副議長

 12番徳重議員。

◆徳重政時議員

 見解や再発防災策をお聞かせいただきました。

 新型コロナウイルス感染症への感染拡大を受けた幼稚園、小・中学校の休園、休校、教育長就任前の2月に続いて発生した2か所の共同調理場における食材や給食への異物混入事案、何年も前の不正な会計処理が発覚した今回の事案、4月に就任された計田教育長には、就任前の事案も含め課題山積であります。御心痛は察するに余りあるものがあります。

 答弁された3点についての研修を早速12月中に実施されるとのことですが、全部署での効果的な研修実施など適正な事務処理の徹底に努められることを強く要望いたしまして、次の質問へ移ります。

 連日の報道にあるように、中国地方でも第3波と呼ばれる新型コロナウイルスへの感染拡大が本格化しており、本市においても9例目の患者が発生しております。広島県の資料によりますと、11月3日以降は連日県内で感染者の激増が確認されております。気温が下がるにつれ全国的に患者数が増大し、待ったなしの対応を迫られております。

 昨日、寺田議員が新型コロナウイルスから命と暮らしを守るための施策についての質問がありました。多少重複するところもありますが、違う視点からお伺いいたします。

 そこで、本市の現状について、1点目、これまでに感染が確認された患者数、症状の程度やその後の容体は、2点目、マスクや防護衣など医療資材確保の現状と今後の予定は、3点目、患者数の増大を理由に最近は医療崩壊の4文字に触れることが多くなりました。本市の医療体制の課題と対策は、以上3点についてお聞かせください。

 次に、新型コロナウイルスへの感染拡大のあおりを受けておられる市民の皆様への生活支援策について、2点お伺いします。

 1点目、コロナ禍前の状況と比較しての有効求人倍率などの統計から見た市民生活への影響についてであります。

 本市の有効求人倍率は、平成30年10月が1.49倍、令和元年10月が1.53倍、本年10月が1.21倍とのことであります。本年の数値は前年同月比で0.32ポイントの減少となっています。こうした推移から、新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響についての見解などをお聞かせください。

 2点目、市民の皆様の生活支援に本市が本気で取り組んでいる姿勢を示すためにも、日々の生活の中で本気度を実感していただける取組、心を強くしていただける取組が必要であります。そこで、低所得者や生活困窮者ほどしわ寄せを受ける燃やすごみ指定袋と処理券の無料化を検討いただけないでしょうか。本市の会計全体に占める割合は小さいかもしれませんが、コロナ禍における生活支援の一助としてぜひ検討をしていただきたく、見解をお聞かせください。

 また、燃やすごみ指定袋と処理券について、印刷代や手数料などの経費、売上金額について、参考のために年度ごとの収支をお聞かせください。

○新元昭副議長

 寄光保健福祉・子育て支援担当参事。

◎寄光静保健福祉部参事(保健福祉・子育て支援担当)

 新型コロナウイルス感染症への対応についての1点目、本市の医療体制についてお答えします。

 まず、患者数及び症状の程度の状況並びにその後の容体などについてですが、三原市におけるこれまでの陽性者数は9人で、年代別では、20歳代2人、30歳代2人、50歳代4人、80歳代1人であります。無症状者1名のほかはいずれも軽症で、県内の感染症指定医療機関等に入院となった後、4人は既に退院されております。12月以降に確認された5例のその後の容体は落ち着いておられると聞いております。

 次に、マスクや防護具などの医療用資材の確保と今後の予定についてですが、現在マスクを24万枚、アルコール消毒薬を1、000ボトル、防護服420着程度確保しております。今後も資材の使用期限や供給状況、感染状況等を考慮し、計画的に備蓄し、クラスターや災害発生時を想定した備えを行ってまいります。

 次に、本市の医療体制の課題とその対策についてですが、市内には新型コロナウイルス感染症患者を入院させる感染症指定医療機関はありませんが、発熱患者の診察や検体採取は実施されており、院内感染によるクラスター発生を防ぐことが大変重要であります。そのため、本市では、地方創生臨時交付金を活用して、医療機関に対し発熱患者の診察に必要な感染防止策を講じて診察ができる体制整備費を補助しており、クラスターの発生を防ぐとともに、コロナ禍における一般診療とコロナウイルス感染症対応の両方に対応できるよう体制整備を図っております。発熱患者を診療するこれらの医療機関については、市のホームページ等で公表しております。

 また、市内医療機関において唾液検体等の採取を行う協力医療機関が増加しており、さらにPCR検査機器を導入し、医師が必要と判断した場合に検体採取する医療機関もあり、保健所を経由することなく身近な医療機関での検査体制も充実してきております。検査ができる医療機関名は非公表とされております。

 テレビ等では医療が逼迫しているという報道が流れておりますが、広島県では独自の警戒基準を定めており、12月9日時点で入院療養者数は257人で、病床の逼迫具合は56.9%となっております。医療の逼迫は医療現場の疲弊や通常の医療が立ち行かない状況を招くことになるため、感染者を増やさない、重症患者を出さないことが重要であります。引き続き、感染予防策と早めの相談、受診についての啓発に取り組んでまいります。

○新元昭副議長

 磯谷経済部長。

◎磯谷吉彦経済部長

 市民生活等に対する支援策については、私から一括してお答えします。

 まず1点目、本市の有効求人倍率などの指標に見る市民への影響についてです。

 ハローワーク三原の集計によりますと、本年10月末の本市の有効求人倍率は1.21倍で、有効求人数は1,559人、有効求職者数は1,286人でございます。前年同月が1.53倍でしたので、0.32ポイント低下しております。本年10月末までの1年間で有効求人倍率が最も低かったのは本年4月末の1.05倍で、有効求人数は1,299人、有効求職者数は1,235人でございます。有効求職者数は1,200人前後を推移しております。また、前年4月から10月までの有効求職者数も1,200人前後であり、本年と大きく変わりはございません。

 新型コロナウイルス感染症の影響により有効求人数の減少や解雇、離職された方などが一定数おられるものと考えておりますが、例年と比較し、現在のところ有効求職者数が著しく増加している状況にはなく、有効求人数につきましても、本年4月を底に、5月からは緩やかではあるものの増加傾向に推移しております。これは国の雇用調整助成金の特例措置や広島県と県内市町の連携による雇用調整助成金等活用促進事業などが一助となり、各企業が雇用維持に努めていただいていることも一つの要因であると考えております。

 また、本年12月末までであった国の雇用調整助成金の特例措置は、来年2月末まで延長されることが11月27日に厚生労働省から発表されたところであり、市といたしましては、今後とも雇用失業情勢の動向を注視し、市内企業の事業継続と雇用維持のために必要な施策を進めてまいります。

 次に、2点目の燃やすごみ指定袋と処理券の無料化への取組を検討してはどうかについてお答えします。

 まず、燃やすごみ指定袋及び処理券の製造等に係る経費ですが、前年度の在庫量により製造量を調整するため、各年度で経費に差があり、平成29年度が4,586万円、平成30年度が2,146万円、平成31年度が6,745万円となっております。それに対し売上金額は、平成29年度が7,683万円、平成30年度が7,930万円、平成31年度が8,479万円となっており、収支は、平成29年度が3,097万円、平成30年度が5,784万円、平成31年度が1,734万円のプラスとなっています。これは本市の市民生活や事業活動から出るごみを継続的に、また安定的に適正処理を行うための貴重な財源となっています。燃やすごみ指定袋及び処理券の無料化は、市民の皆さんの生活支援につながるものではありますが、本市の生活環境を守るためにはごみの適正処理を継続する必要があり、無料化は一時的にしても難しいと考えており、現在のところ取り組む予定はございません。現在行っている2歳未満の子どもや要介護4及び5の方などへの無料支援を継続し、少しでも市民の皆さんの生活支援につながるよう努めてまいります。

○新元昭副議長

 12番徳重議員。

◆徳重政時議員

 それぞれに御答弁をいただきました。

 ここで再質問を2点いたします。

 マスク24万枚、アルコール消毒液1,000ボトル、防護服420着程度を確保されているとのことでありました。それらの合計金額をお聞かせください。

 また、資材には使用期限があるとのことですが、それらの中に今年度中に期限を迎えるものがありますでしょうか。もしあるようでしたら、品目と金額をお聞かせください。

 また、クラスターの発生が懸念される近況を見ると、万全の備えが必要であります。地方創生臨時交付金を活用して、医療機関に対し発熱患者などの診察に必要な感染防護策を講じ、診察ができる体制整備費を補助しているとのことですが、合計金額をお聞かせください。

 次に、市民生活等に対する支援策について、今年10月の有効求人倍率が前年同月比で0.32ポイントの減少となったことは、大きな危機意識を持って受け止めなければなりません。例えば、一昨年の豪雨災害からの復旧・復興の足かせとなっている主要因に有資格者の人手不足があります。有効求人倍率が1を上回っていても、雇用のミスマッチの言葉が象徴するように、恒常的な人手不足に悩まされている業種、職種があります。こうした実態を深掘りされ、現状に即した施策を講じていただきたいと思います。見解をお聞かせください。

○新元昭副議長

 寄光保健福祉・子育て支援担当参事。

◎寄光静保健福祉部参事(保健福祉・子育て支援担当)

 再質問をいただきました。

 現在備蓄している資材の購入金額についてですが、マスク、消毒液、防護服、フェースシールド、非接触型体温計等、現在のところ約1,200万円購入しております。防護服等は医療機関等への優先供給の動きもあり、入荷しにくい状況もありますが、引き続き必要な資材の確保に努めてまいります。

 次に、今年度中に使用期限が到来する資材があるのかについてですが、これまで備蓄しておりましたマスクや消毒液等は、資材が不足して困っておられた市内医療機関や歯科医療機関、介護保険施設、障害者福祉施設等に提供してまいりましたので、現在備蓄しているものは最近購入したもので、使用期限が到来するものはございません。

 次に、医療機関の感染予防の体制整備に係る補助額についてですが、今年5月に新型コロナウイルス感染症の医療提供体制の充実を図るため、検体採取及び発熱患者の診察を行う医療機関に施設整備や備品購入等に必要な経費を1医療機関上限700万円として補助する医療提供体制構築事業を事業化いたしました。この事業を活用された医療機関は現在8機関あり、申請総額は約4,300万円でございます。引き続き、体制整備に努めてまいります。

 

○新元昭副議長

 磯谷経済部長。

◎磯谷吉彦経済部長

 再質問をいただきました、雇用と失業の実態をしっかりと把握し、現状に即応した施策を講じることについてお答えします。

 市内の実態を新規求人の動向で見ますと、昨年と比較しほとんどの業種で減少しております。公益財団法人産業雇用安定センターでは、一時的に雇用過剰となった企業と人手不足の企業とのマッチングを無料で実施されています。これは在籍型の出向によって従業員の雇用を守る、いわゆる雇用シェアであります。また、厚生労働省は、この雇用シェアを推進するため、出向元と出向先双方の企業を対象とした「産業雇用安定助成金」の創設を検討されています。このような支援制度を事業者に周知し、活用を促すことも市としての重要な役割であると考えております。

 本市の雇用と失業の情勢につきましては、ハローワーク三原と連携を密にし、状況を把握するとともに、国や県の支援策を注視しつつ、市内企業の事業継続と雇用維持のために必要な施策を進めてまいります。

○新元昭副議長

 12番徳重議員。

◆徳重政時議員

 御答弁ありがとうございました。

 新型コロナウイルスの世界規模での感染拡大は、しばらく前から懸念されていた広範囲での流行病を意味するパンデミックであります。本市に落とした暗い影としては、1,000人規模の雇用が期待されていた西川ゴム工業の本市への工場建設の中止があります。また、一昨年の豪雨災害からの復旧・復興も道半ば、相次ぐ企業の撤退なども加味すれば、非常事態にある本市経済や本市で生活されている市民の皆様への生活支援は一刻を争います。そんな中、今月6日、鳥インフルエンザが発生しました。市民の皆様にも、本市にとっても、先行きへの不安が募るばかりであります。職員の皆様にも一層の負担がかかるものと思料いたします。そうした状況にあるからこそ、仕組みの構築に手間や時間を要する給付方式だけでなく、私が提案いたしました燃やすごみ指定袋や処理券の無料化に限らず、給付方式に比べて手間や時間を要せず、職員の皆様への負担も軽減できる徴収しない方法による生活支援など、市民生活を守る万全の措置と対策を講じられるよう強く要望して、私の質問を終わります。

○新元昭副議長

 徳重議員の質問を終わります。

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活動報告 第18号
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