令和4年第2回定例会 令和4年3月3日(木) 総括質問

1 水道事業の広域化について
 (1)水道広域連携へ不参加を表明した市町のこれまでの経緯及び時系列は

 (2)参加する市町が減ったことによる,給水人口や財政計画等への影響は

 (3)水道企業団設立準備協議会からの脱退手続は

 (4)計画期間中に経営状況が悪化した市町への企業団が取る対応は

(5)県内一水道への参加を再考し,福山市や尾道市との連携を強化すべきではないか

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◆德重政時議員

 議長より許可をいただきましたので、通告しております水道事業の広域化について質問いたします。

 さて、私たち三原市民は、4年前に発生した平成30年7月豪雨で、命に直結する水道事業の重要さを再認識させられたところでありますが、地元紙の分かりやすい表現を借りて、ここでは県内一水道と表現をいたします。

 そこで、県の掲げる広島県水道広域連携推進方針は、水道工事などに直接従事されていない方は無論のこと、直接従事されている方々にもその概要が十分に理解されておりません。

 広報みはら3月号に、水道事業の広域化について準備協議会に参加し、議論を進めています。

 本市の水道事業を取り巻く主な課題と本市が企業団に加わることが有意かどうかについて検討を進めていると大きく掲載されました。

 果たしてこのことが市民の皆様の目に留まったでしょうか。

 今まで何名かの議員から水道事業について再三質疑が繰り返されてきました。

 県の方針について市民の皆様に情報提供し、その声を行政に届けることは、私たち市議会議員にも課せられております。

 しかし、市民の皆様に情報提供をしようにも、県内一水道構想からかけ離れた現状となっていたり、不確定要素が多過ぎたり、準備協議会から脱退する際の手続など、重要事項についてさえ議員全員協議会などで食い違う説明が繰り返されたりするなど、市民の皆様に正しい情報提供ができない現状にあります。

 そこで、今日までの動き及び今後の予定が現時点でどうなっているのか、本会議の審議を御覧になっている市民の皆様が理解しやすいよう、その概要も含めて質問させていただきます。

 昨日、角広議員からも懸念を示す4点の質問をされましたので、重複を避けて違う観点から、以下の水道事業の広域化について5点見解をお伺いします。

 まず1点目、水道広域連携に関するこれまでの経緯及び水道広域連携に不参加を表明された6市町が判断された日付及びその理由を説明願います。

 2点目、給水人口の8割近くを抱えている広島市、福山市、呉市、尾道市、大竹市、海田町と広島市が給水事業を担う安芸郡府中町と坂町の不参加により、現状参加されている市町の給水人口や財政計画等への影響をどのように捉えているのか。

 3点目、昨年の5月24日の議員全員協議会において、準備協議会から脱退する場合は同協議会の同意を得た上で脱退することができると説明しておきながら、10月25日の議員全員協議会において、課長からは同意は要らないとの唐突な答弁がありました。

 このことについて副市長に再確認したところ、準備協議会においての同意は不要との不誠実な答弁に驚いたのは私だけではありません。

 改めて脱退の手続について、分かりやすい答弁を求めます。

 4点目、先ほど確認したように、給水人口の約8割を抱える市町が県内一水道構想に参加していない現状でありながら、企業団では向こう10年間は各市町単独での区分経理を掲げているが、その間に経営状況が悪化した場合、企業団はいかなる手だてを講じることになっているのか。

 5点目、県主導の企業団にまっしぐらではなく、現状をしっかりと俯瞰され、拙速な判断をされることなく、同じ沼田川の水を利用する福山市、尾道市との連携を強化すべきではありませんか。それぞれ見解をお伺いします。

〇陶 範昭議長

 懸田水道部長。

◎懸田幸一水道部長

 御質問をいただきました水道事業の広域化についてにお答えします。

 御質問1点目、水道広域連携へ不参加を表明した市町のこれまでの経緯及び時系列はについてお答えいたします。

 平成30年1月に広島県が広島県水道広域連携案を策定し、4月には広島県における水道事業の広域連携の具体化に向けた検討を行うため、広島県と県内21市町により広島県水道広域連携協議会を設置しております。

 また、国においても、水道の基盤強化を図ることを目的に、平成30年12月に水道法の改正を行い、その柱の一つに広域連携の推進を明記し、都道府県を広域連携の推進役として位置づけたほか、広域化の推進方針や具体的な取組内容を定めた水道広域推進プランの策定を要請されています。

 そこで広島県では、令和2年6月に広島県水道広域連携協議会で協議検討した内容をまとめた広島県水道広域連携推進方針を策定しております。

 また、広島県水道広域連携推進方針を基本とした統合による連携への参加の可否について、令和3年3月までに判断し、回答するように広島県より依頼がありました。

 広島県が推進する統合による連携に参加すると回答した市町は、本市を含め15市町で、統合以外の連携を選択した市町は、広島市、福山市、呉市、尾道市、大竹市、海田町の6市町です。

 本市は、抱えている課題の解消が図られるか見極めるため、統合による連携を選択し、広島県と15市町により令和3年4月に広島県水道企業団設立準備協議会を設置し、現在協議検討を行っております。

 統合以外の連携を選択された市町の主な理由を申し上げます。

 まず、広島市は、令和2年6月23日付で、水道の安全性、安定性を確保するための施設整備と低廉な料金水準の料率を高いレベルで図っていくことを目指しており、広島県が進めている企業団方式での経営組織の一元化による事業間の格差縮小を目指すものは広島市の経営改革になじまない。

 福山市は、令和2年9月30日付で、水道施設の整備水準は全国的にも高いレベルを維持しており、近年の純利益は17億円程度を続けて計上しており、経営戦略の取組を実施することで持続可能な経営基盤が確立できる。呉市と尾道市は、令和2年12月24日付で、呉市は窓口の24時間体制等のサービスや直営による管路事故時の即応体制等の維持管理、災害時における危機管理体制等について高い水準にあり、人材及び技術力を継承しながら、さらなる向上を目指して取り組んでいく。

 尾道市は、広島県が作成した広島県水道広域連携推進方針に掲げる再編整備計画にメリットが少なく、引き続き尾道管工事協同組合等との共同体制を維持し、さらなる市民サービスの向上に努める。

 大竹市は、令和3年3月22日付で、現在水道料金が県内で一番低く、将来的に統一料金を導入された場合には、料金水準の上昇の懸念が拭い切れない。

 海田町は、令和3年3月24日付で、平成31年1月に策定した水道ビジョンに基づき、計画的な施設整備や効率的な事業運営に努めていくことで持続可能な経営基盤を確立できるとの理由により、それぞれ判断されたものです。

 御質問2点目、参加する市町が減ったことによる給水人口や財政計画等への影響はについてお答えします。

 令和元年度の資料ですが、広島県の用水供給事業を除き、広島県水道企業団設立準備協議会に参加している市長の給水人口は、県内では21.5%の約57万人です。

 また、令和2年6月に策定された広島県水道広域連携方針における全県での40年間の効果額は1,708億円であり、本年2月の第3回広島県水道企業団設立準備協議会で示されました事業計画素案の効果額は、参加する市町が減ったことにより、広島県と15市町の総額で479億円と試算されています。

 なお、三原市の効果額は、70億円から87億円に増加をしています。

 この効果額の増加は、各事業所で区分して経理することを基本としているため、他の市町の影響を受けないことや広島県の用水供給事業の統合効果で、受水費8%減額を行うこと、企業団としての効率化の要素を精査した結果と分析をしております。

 御質問3点目、水道企業団設立準備協議会からの脱退手続はについてお答えします。

 広島県水道企業団設立準備協議会規約第9条の脱退方法については、議会等で御説明してまいりましたが、同意という言葉が入った経緯ですが、脱退に対しては構成団体に説明をして理解をいただくことが必要であり、これが手続として規約の中に盛り込まれた理由でした。

 よって、協議会からの脱退については、構成団体の同意が必要だということになっていますが、準備協議会事務局に確認したところ、構成団体の採決を取るような案件ではないので、団体するときは構成団体の市町に対して経緯と脱退する根拠を丁寧に説明していただいて脱退するということになりますとのことです。

 仮に企業団に参加しない場合には、広島県水道企業団設立準備協議会で丁寧に説明して脱退することになると考えています。

 御質問4点目、計画期間中に経営状況が悪化した市町への企業団が取る対応はについてお答えします。

 企業団では、事業開始後10年間は各事務所で区分経理を行い、他の事務所の損益等に影響されない運営ができるとされています。

 事業計画素案の財政運営計画に記載してあります事業間での資金融通については、企業団では事業開始後10年間は集中的に施設整備を実施する計画であるため、一時的に経営が厳しくなる市町が想定されます。

 そこで、広島県の用水供給事業や経営状況に余裕のある市町が経営が厳しくなっている市町に資金融通する制度を設けることを検討しております。

 御質問5点目、県内一水道への参加を再考し、福山市や尾道市との連携を強化すべきではないかについてお答えします。

 広島県水道広域連携方針にも掲げられているように、県内一水道は進むべき方向性と本市も認識していますが、残念ながら各市町の判断で6市町が参加されない状況となっております。

 そこで、水道の広域化を検討するため、広島県と15市町が広島県水道企業団設立準備協議会の中で協議を行っており、本市においても、本市が進むべき方向性について見極めているところです。

 なお、福山市や尾道市等の備後圏域での連携については、仮に企業団に参加しても継続して連携をしてまいります。

○陶範昭議長

 15番德重議員。

◆德重政時議員

 御答弁いただきました。再質問を3点いたします。

 1点目、企業団では計画期間の10年間で施設整備を集中的に実施するため、財政状況が悪くなる市町が出てきた場合、事業間で資金を融通するとありますが、本市に対して応分の負担が強いられるのではないか。

 本市の市民のために使われるべき税金が他の市町に流出することになるのではないかと危惧いたします。

 これでは市民の理解は得られません。

 2点目、また企業団に参加した場合と不参加の場合で、これまで本市の水道事業を支えてこられた地元水道事業者には、事業量や発注方法でどのような影響が出ると考えておられるのか。

 3点目、給水人口の約8割が企業団へ不参加と判断した中で、企業団へ参加することを拙速に判断することは大きな懸念を抱いており、一旦立ち止まって慎重に判断すべきと考えますが、見解を伺います。

○陶範昭議長

 懸田水道部長。

◎懸田幸一水道部長

 再質問をいただきました1点目、事業間で資金融通するとあるが、本市に対し応分の負担を強いられるのではないかについてお答えをします。

 事業開始後10年間は集中的に設備整備を実施する計画であるため、一時的に経営が厳しくなる市町が想定をされます。

 そこで広島県の用水供給事業や経営状況に余裕のある市町が経営が厳しくなっている市町に対して一時的に資金を貸し出すことで検討を行っているものであります。

 この資金融通を行うか否かについては各市町が判断するものであり、本市が応分の負担を強いられることはありません。

 御質問2点目、企業団に参加した場合、地元水道事業者に工事量や発注方法での影響が出るのではないかについてお答えします。

 企業団開始時における市内の施設更新工事などは今までどおり三原事務所が行い、工事料及び発注方法も変わらないため、今後も地元工事事業者との関わりは変わらないものと考えております。

 企業団における工事量や発注方法については、当市と事務局との協議に地元管工事組合にも参加をしていただき、意見交換を行いながら進めている状況であります。

 今後、地元工事事業者にも有効性があるものとなるよう、協議調整を行ってまいります。

 御質問3点目、企業団へ参加については一旦立ち止まって慎重に判断すべきではないかについてお答えします。

 先ほど準備協議会に不参加を表明された市町についての判断理由で御説明させていただいたとおり、各市町の理由により判断されております。

 本市においては、本市水道事業が抱える課題があることから準備協議会に参加をしており、その中でしっかりと検討を行い、市議会等に説明をしていくことが今やるべきことだと考えております。

○陶範昭議長

 15番德重議員。

 

◎德重政時議員

 答弁いただきました。しっかりと受け止めさせていただきました。今後も協議の場が度々あると思いますので、本日はこれで留め置きます。

 最後に市長にお伺いいたします。

 2点についてお伺いいたします。

 まず1点目は、企業団への参加は慎重に判断すべきではないか、2点目、仮に企業団に参加した場合、市長が市民の代表として本当に市民の声を届けていただけるのか。

 市長は先日の議員全員協議会において、広島県水道企業団事業計画素案の説明で、市町長会議の役割を意見交換の場から協議調整の場に修正されたことで、企業団の事業運営に対し構成団体の意見がより反映されるようになった旨を力強く述べられました。

 私は、議会の意見や要望、市民の皆様の声が全く届かなくなることを当初より危惧しております。

 そこで、再度市長にお伺いします。

 企業団への参加については、一旦立ち止まって慎重に判断すべきではないでしょうか。

 また、仮に企業団に参加することとなった場合、市長は議会や市民の皆様の声を市町長会議の場にしっかりと届けていく強い心構えをお持ちなのか、伺います。

○陶範昭議長

 岡田市長。

◎岡田吉弘市長

 昨年より準備協議会に参加する中で、三原市水道事業の抱えている課題の解決策を模索して、進むべき方向性を見極めることとしております。

 今後も丁寧な説明を行う中で、意見等をお伺いして広域連携の有効性をしっかりと整理し、企業団への参加の可否を慎重に判断していきたいと考えております。

 また、市長は市民の代表として本当に市民の声を届けるのかについてですが、しっかりと届けてまいります。

 準備協議会の議論の中で企業団における市町長会議の役割は大きいものだというふうに考えております。

 そのため、仮に企業に参加した場合、将来にわたり市民の水をどう守って、安全な水道水を安定的に供給していくのかということを念頭に、市議会や市民の皆様の声を丁寧に聞いて、三原市の声として、本市の代表として企業団へしっかりと伝えていく決意でございます。

○陶範昭議長

 15番德重議員。

 

▼德重政時議員

 しっかり確認をさせていただきました。

 市長、水道は市民の皆様の命の水です。

 市長は常々誰一人取り残さないを標榜されております。

 市民の声に耳を傾ける時間も熟慮の時間もまだあります。

 もちろん選択肢もあります。

 後顧の憂いなきよう賢明な御決断をなされんことを強く要望して、私の総括質問を終わります。

▼陶範昭議長

 德重議員の質問を終わります。

 これにて総括質問を終結いたします。

 
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