
令和6年第6回定例会 令和6年12月6日(金) 一般質問
1 高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種について
(1)ワクチンの種類について
(2)年代別の接種者数と接種率の速報値について
(3)副反応などの報告状況について
2 全額公費による新型コロナウイルスワクチン接種について
(1)各年度の製造販売業者別のワクチン配付と使用実績について
(2)製造販売業者を問わない月別の接種傾向について
(3)年代別、回数別の接種傾向について
(4)ワクチンによる健康被害の状況とその支援について
▼岡本純祥議長
次に、15番德重議員。
〔德重政時議員質問席に移動〕
▼德重政時議員
議長よりお許しをいただきましたので、通告しておりますとおり、高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種についてと、全額公費による新型コロナウイルスワクチン接種についての2項目を質問いたします。
冒頭お断りいたしますが、私、今声帯が不調でございまして、お聞き苦しい点がおありとは思いますが、御了承お願いいたします。
さて、広報みはら10月号の6ページにあるように、10月1日から高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種が始まりました。本市ホームページからも分かるように、定期接種に使用されるワクチンには3種類がありますが、そのうちの一つが耳に新しいレプリコンワクチンです。また、新型コロナウイルスの感染症法の位置づけが、昨年の5月8日以降、2類から5類になって1年半以上がたっただけでなく、3月末まで7回にわたって実施された全額公費負担のワクチン接種が終わって半年以上が経過いたしました。昨年の第4回定例会や本年第2回定例会において、ワクチン接種による健康被害を訴える多くの市民の皆様の声を受け、幅広く情報収集された角広議員から、新型コロナウイルスワクチンに対する懐疑的な見地からの質問がありましたが、議長からは、根拠の有無が明確でない事柄について発言されているように感じております。不適切と疑われます部分につきまして、後刻録音を調査の上、必要があれば措置をいたしますなどの指摘があった後で、発言の一部が会議録から削除されました。私の元にも市民の皆様からワクチン接種の実績や効果のほどなどに関して様々な問合せなどをいただいておりますので、今後の教訓や議論の根拠とできるよう、本市の実態を確認するため、以下を質問いたします。
まず1項目め、本年10月から始まった高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種についての1点目、メッセンジャーRNAレプリコン組換えたんぱくなどがありますが、作り方、実用例や遺伝子組換え技術との関連などを含め、従来からある生ワクチンや不活化ワクチンなどとの違いは。
2点目、年代別の接種者数と接種率の速報値は。
3点目、接種後の副反応などについての報告状況は。
以下、3点への答弁をお願いいたします。
▼岡本純祥 議長
藤井保健福祉部長。
▼藤井宏道 保健福祉部長
御質問1点目、ワクチンの種類についてですが、理事者においてできるだけ内容を簡略化し、違いをまとめておりますので、御理解ください。
まず、生ワクチンは、生きた弱毒性のウイルスを接種し、体内で抗体が形成され、ウイルスに対する免疫が形成される仕組みです。不活発化ワクチンは、ウイルスを不活性化する処理をした後に接種するものです。組換えたんぱくワクチンは、ウイルスの特徴を持つたんぱく質を遺伝子操作により人工的に作り、それをワクチンとして接種します。この3つのワクチンは、いずれも対外で人工的に加工されたウイルスまたはその一部を接種することで、体内で抗体が成形され、ウイルスに対する免疫が形成される仕組みです。
一方、メッセンジャーRNAワクチンは、ウイルスの一部であるスパイクたんぱく質を体内で作れという指示を与える機能を持つメッセンジャーRNAを接種することで、体内で細胞が指示に従いたんぱく質を合成し、それに対する抗体が成形される仕組みであります。
最後に、レプリコンワクチンは、メッセンジャーRNAワクチンの一つですが、特徴として、メッセンジャーRNAが体内で一時的に複製され、それぞれでたんぱく質の合成が持続的に行われることで、抗体の持続期間が長いとされています。
次に、御質問2点目、年代別の接種者数と接種率の速報値についてですが、接種者数及び接種率は、接種月の翌々月に国保連合会から送付される接種者の予診票により確認することができます。このため、定期接種を開始した10月の接種者の数の把握は12月上旬となることから、現時点では不明です。
3点目の副反応については、予防接種法に基づき、医師等が予防接種による副反応の疑いがある症例を独立行政法人医薬品医療機器総合機構に報告されます。その後、都道府県を通じて予防接種を実施した市町村に情報提供されますが、これまでに副反応があった接種者の報告はありません。
▼岡本純祥 議長
15番德重議員。
▼德重政時 議員
答弁いただきました。
2点目と3点目については、数字が判明次第、御報告をいただきますようにお願いします。
ところで、1点目にあったワクチンの種類と内容についての答弁があまり耳当たりがよ過ぎると思うのは私だけでしょうか。というのも、コロナウイルス遺伝子組換えの世界的な権威であるノースカロライナ大学のラルフ・バリック教授や複数の関係者は、米国議会の聴取、公聴会で、科学的根拠に基づいてコロナワクチンの問題点として、次の4点を提示されています。1点目、コロナワクチンは、体内でスパイクたんぱくを作らせるもので、毒性のあるスパイクたんぱくは、いかなる細胞にも付着して、心筋炎、血栓症、生理不順や生殖機能障害など、全身のあらゆる臓器に障害をもたらす。2点目、設計図であるメッセンジャーRNAを打ち込むために、体内での生産量を予測できなかったり、多量の場合には自己免疫疾患が生じたりする。3点目、ワクチン接種が多数に及ぶと、スパイクたんぱくが大量に生産されて免疫反応が起きにくくなるため、コロナウイルスへの攻撃ができなくなる。このことが超過死亡の原因と考えられる。4点目、スパイクたんぱくが核へ移行し、卵巣がん、子宮がん、乳がん、膵臓がん、白血病などを増加させるとあります。
昨日、角広議員からもコロナワクチンの危険性を市民に分かりやすく広報すべきである、定期接種の推進は中止すべきではないかと強くただされました。本市の答弁を市民の皆様はどのように受け取られたことでしょうか。来年1月20日に発足するトランプ政権で保健福祉省長官に指名されたのは、新型コロナワクチンに懐疑的な立場のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏です。世界的に見たとき、特に欧米ではワクチンに対する懐疑的な立場の方が多いとも聞いております。
それらを踏まえてお尋ねいたします。
1点目、諸外国における新型コロナウイルスワクチンの接種状況及び新型コロナへの罹患状況は。
2点目、高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種に対する本市の見解は。
以上、2点への答弁をお願いいたします。
▼岡本純祥 議長
藤井保健福祉部長。
▼藤井宏道 保健福祉部長
再質問にお答えします。
1点目の諸外国のワクチン接種の状況については、インターネット上に様々な情報が掲載されていますが、公的な機関が統一的な基準で各国の状況を調査し、それぞれを正確に比較できる情報については確認できないため、回答することはできません。
次に、質問2点目の定期接種に対する本市の見解ですが、定期接種化はワクチンの有効性と安全性が確認されること、予防する疾患が社会に大きな影響を与えること、ワクチン接種によって社会全体の感染拡大を抑制できること、費用対効果などから、国において検討し、決定されるものです。その検討結果として、今回のコロナワクチンの定期接種は開始されたもので、市の見解としては、65歳以上の高齢者と60歳から64歳の呼吸器や免疫機能などに重い障害がある人にとって、重症化リスクを下げる定期接種は必要であるという考えです。
一方、ワクチン接種については、接種対象者が得られる利益と副反応などのリスクを理解し、接種の有無を判断する必要があるため、引き続きワクチンの効果や副反応などの情報発信に努めてまいります。
▼岡本純祥 議長
15番德重議員。
▼德重政時 議員
高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの定期接種についての答弁をいただきましたが、答弁に対していろいろと思うことはありますが、時間も限られておりますので、次の機会に伺うことといたします。
それでは、全額公費による新型コロナウイルスワクチンについての質問に移ります。
全額公費による新型コロナウイルスワクチンの接種は、令和2年度から5年度までの予算額が約31億1,900万円、それに対する決算額は約21億2,500万円で、差引き約9億9,400万円の残余、執行率は7割弱となりました。全額が国庫補助金とはいえ、その原資は国民が納めた税金です。今回の質問までに対象期間中の月別の接種状況や罹患状況などのデータをいただいておりますが、それらの中から以下についてお尋ねをいたします。
まず1点目、各年度の製造販売業者別のワクチン配付と使用実績は。
2点目、製造販売業者を問わない月別の接種の傾向は。
3点目、年代別、回数別の接種の傾向は。
4点目、新型コロナ及び新型コロナウイルスワクチンの後遺症を訴えておられる方々の健康被害の状況及び支援の状況は。
以上、4点への答弁をお願いいたします。
▼岡本純祥 議長
藤井保健福祉部長。
▼藤井宏道 保健福祉部長
御質問1点目の令和2年度から5年度までの4年間、特例臨時接種におけるワクチン配付数と使用実績については、市として把握可能な市が配付を受けたワクチン数と三原市民の接種実績をお答えします。
まず、ファイザー社のワクチンですが、令和2年度は、医療従事者に対する先行接種のため、国から直接医療機関に配付されたため、ワクチン数は不明ですが、接種者数は延べ1,243人でした。3年度は、ワクチン数16万1,805人分、接種者数延べ16万1,444人、4年度は、ワクチン数10万1,008人分、接種者数延べ7万4,805人、5年度は、ワクチン数3万6,130人分、接種者数延べ3万6,759人でした。
次に、モデルナ社ですが、令和3年度は、ワクチン数3万4,420人分、接種者数延べ3万906人、4年度は、ワクチン数1万5,300人分、接種者数延べ2万5,055人、5年度は、ワクチン数1万5,150人分、接種者数延べ1万5,574人でした。
最後に、武田薬品のワクチンは、令和4年4月に承認され、令和4年度は、ワクチン数160人分、接種者数延べ127人、5年度は、ワクチン数300人分、接種者数4人でした。
次に、質問2点目の年度ごとの月別の接種傾向としては、国から新たなワクチンの配付を受けた時期の接種が多くなっています。まず、初回接種は2回の接種が必要でしたが、令和3年5月から開始し、10月までの間で、延べ約14万人、市民のおよそ7割超が接種しました。これ以後の接種は1回のみの接種となります。次の3回目接種は、令和3年12月から4年3月までの接種者が多く、約4万2,000人、4回目の接種では、令和4年7、8月が多く約3万人、オミクロン株対応のワクチン接種が始まった第5回目は、令和4年11、12月で約4万人、6回目は、令和5年5月、6月で約2万人、7回目は10、11月で約2万3,000人となっています。傾向としては、集団接種を実施した月の接種者数が多くなっていることと、接種回数を重ねるごとに接種者は減少しているという状況です。
次に、御質問3点目の年代別、回数別の接種傾向についてですが、まず10歳代から30歳代については2回から4回、40と50歳代は3回から5回、60歳代は5回から7回の接種者が多く、70歳代以上は7回全てで接種者が多い傾向でした。
御質問の4点目にお答えします。
新型コロナワクチンを接種したことによる副反応は、一時的な発熱や接種部位の腫れ、痛みなどの比較的起こりやすい症状とともに、アナフィラキシーや心筋炎、血栓症などの重い健康被害が生じることがあります。三原市においても、健康被害を訴えられた方がおられますが、その支援策としては、国の予防接種健康被害救済制度による救済措置があります。この制度では、市町村が申請を受け付けますが、ワクチン接種と健康被害の因果関係を専門的な知見で全国統一の基準の下審査する必要があるため、厚生労働省に申請書類を送付し、疾病・障害認定審査会で審議されることになります。その結果、因果関係が認定されれば、市町村が救済金を支払う仕組みになっています。令和6年11月18日時点で、全国で1万2,408件の申請が受理されており、因果関係が認定されたものが8,432件で、市民にも認定された方がおられ、医療費や医療手当を給付しています。
受付窓口となる市としては、この制度への問合せに対する相談や申請の支援について、これまでも窓口等で丁寧に行ってきたところです。引き続き、こうした制度があることを市民に理解いただけるよう分かりやすい広報に努め、相談対応に取り組んでまいります。
▼岡本純祥 議長
15番德重議員。
▼德重政時 議員
答弁を受け、以下を再質問いたします。
1点目のワクチンの配付と使用実績についての回答の前提条件に、市として把握可能な市が配付を受けたワクチン数と三原市民の接種実績とありますが、市として把握可能ではない数字が存在する理由は。
同じく1点目の回答になりますが、モデルナに関する令和4年度までの数値に着目しますと、それまでの受入れ数が約4万9,720人分なのに対して、接種者数が約5万5,961人と受入れ数より約6,241人も多くの方が接種されていて、つじつまが合いません。その理由は。
また、2点目の月別の接種傾向の答弁にあったように、全世代を対象とすると、オミクロン株対応ワクチンの接種が始まった5回目を除き、接触回数を重ねるごとに接種者数が減少している理由をどのようにお考えか。
さらに、3点目の年代別、回数別の接種傾向を見ると、60代以上では7回接種された方の割合が多いのに対して、50代以下では3回目もしくは4回目がピークとなっているが、その理由をどのようにお考えか。
最後に、もちろん個人が特定されるようなことのないような配慮は必要ですが、4点目の答弁には、三原市においても健康被害を訴えられた方がおられますとありながら、一般論が述べられるだけで、それ以上の情報がありません。本市の実態を把握するためにも、せめて何名の化がどのような症状を訴えておられ、どのような支援策を受けておられるか、見解を伺います。
以上、5点への答弁をお願いいたします。
▼岡本純祥 議長
藤井保健福祉部長。
▼藤井宏道 保健福祉部長
再質問にお答えします。
1点目の市として把握可能でない数字が存在する理由については、三原市に配付されたワクチン数は把握できますが、コロナワクチンは住所地以外でも接種ができるため、本市でも市外の人が使用した数が一定数あると考えられ、この数字は把握できません。このため、使用実績については把握可能ではないと答弁したところです。
次に、2点目のモデルナ社のワクチン配付数よりも接種した市民の接種者数が多いのは、先ほどの説明とも関連しますが、市外で接種した市民が多いためです。
3点目の接種回数を重ねるごとに接種者数が減った理由及び4点目の50歳代以下で3回目もしくは4回目がピークとなっている理由は、新型コロナウイルスが徐々に弱毒化したことや対象が60歳以上などに限定された回があったことから若年層の接種が減ったためと、また令和5年5月には感染症法上の位置づけが5類に移行したことなどから、重症化リスクの高い高齢者以外の接種が減少したためと推測されます。
5点目の三原市における健康被害の実態ですが、アナフィラキシーショックや嘔吐症で3名が健康被害救済制度においてワクチンの因果関係が認定され、医療費と医療手当を給付いたしました。
▼岡本純祥 議長
15番德重議員。
▼德重政時 議員
質問の最初でワクチンの種類について問いましたが、生ワクチンは症状が出ないように生きたウイルスや細菌の毒性を極力抑え、免疫がつくられるぎりぎりまで弱めた製剤で、結核、はしか、風疹、おたふく風邪、水痘などのワクチンとして使われている技術です。不活化ワクチンは、ウイルスや細菌の毒性を完全になくして、免疫をつくるのに必要な成分だけを製剤にしたもので、B型肝炎、百日ぜき、ポリオ、日本脳炎、インフルエンザなどのワクチンとして使われている技術です。
一方、メッセンジャーRNAワクチンは、新型コロナウイルスワクチンとして使われたのが初めての技術であるだけでなく、特例承認されたものですが、テレビや新聞などでも報じられたように、新型コロナウイルスワクチンによる健康被害の認定数は、昨年9月の段階で、過去45年間における全てのワクチン被害認定数の累計を超えております。ましてや、いわゆるレプリコンワクチンは、特にファイザー製のメッセンジャーRNAワクチンの接種を推奨されている医療ガバナンス研究所理事長の上 昌広医師でさえ、11月8日に公開された元検事の郷原信郎弁護士との対談の中で、治験不足を理由に厚労省による製造認証許可を問題視されております。
本市では、3名もの方が健康被害救済制度の対象者とのことですが、愛知県にあるTBS系列のテレビ局CBCがユーチューブで公開されている動画では、新型コロナウイルスワクチンによる数々の健康被害が紹介されております。年明け最初の定例会では来年度予算が審議されますが、どうか健康被害を訴えておられる方の支援のみならず、誰一人取り残さない市政の実現のためにも、新型コロナ後遺症はもちろん、新型コロナウイルスワクチンによる健康被害の調査費を年明け最初の定例会で審議される来年度予算に反映していただきたいと思いますが、市長の見解をお聞かせください。
▼岡本純祥 議長
岡田市長。
▼岡田吉弘 市長
現在、厚生労働省において、新型コロナウイルスの後遺症に関する研究、そして調査が進められております。また、新型コロナウイルスワクチンの健康被害についても、データ収集、そして分析がなされているという状況でございます。市としては、まず厚生労働省が公表した情報の収集に取り組んでまいりたいと思いますし、必要な情報を市民の皆様に周知をするということで健康と安全を守っていきたいというふうに考えております。引き続き、様々な相談があろうかと思いますので、相談にはしっかりと寄り添った対応をしていきたいと思っております。
▼岡本純祥 議長
15番德重議員。
▼德重政時 議員
御答弁いただきました。ありがとうございます。
ステイホーム、マスクの着用などが叫ばれ、飲食店の休業や病院、介護施設での面会制限など、あらゆる制限に疲れ切ったコロナ禍の3年間を経た今でも、声を上げたくても上げられない後遺症や健康被害に苦しんでおられる方々のために、心の通った誰一人取り残さない市政の実現に向かって邁進されんことを要望して、私の質問を終わります。
▼岡本純祥 議長
德重議員の質問を終わります。


