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令和3年第7回定例会 令和3年12月10日(金) 一般質問

1 本市における特殊詐欺事件及び交通事故の状況と対策について
 (1)特殊詐欺事件について
  ①件数・被害額はどうなっているか
  ②手口や傾向はどうなっているか
  ③事件が発生する原因・傾向をどうとらえ、どのような対策を取ってきたか。

   また、取るべきと考えているか
 (2)交通事故について
  ①人身事故について、件数・死傷者はどうなっているか
  ②物損事故について、件数・被害額はどうなっているか
  ③交通事故が発生する原因・傾向をどうとらえ、どのような対策を取ってきたか。

   また、取るべきと考えているか

2021-1210
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◆徳重政時議員
 議長より発言のお許しをいただきましたので,通告どおり質問をいたします。
 さて,国民の生命と財産を守る責務が国会議員に課されているように,私たち市議会議員には市民の皆様の生命と財産を守る責務が課されております。折しも令和3年年末交通事故防止総ぐるみ運動の期間中でもあります。
 そこで,事件,事故の多発する年末年始を目前に控えた議会でもありますので,いつ誰が巻き込まれるか分からない特殊詐欺事件及び交通事故について,本市における現状や本市の認識と施策について簡潔にお伺いいたします。
 なお,時間に限りがありますので,特殊詐欺事件の件数,被害額及び人身事故の件数,死傷者数及び物損事故の件数,被害額を過去5年間についてお答えください。
 まずは,特殊詐欺事件についてでありますが,本市職員や警察官を名乗る人物により,市民の方が被害に遭われる特殊詐欺事件が相次いでおります。
 そこで,以下の5点について質問をいたします。
 (1)過去5年間の特殊詐欺事件の件数,被害額について。

 (2)詐欺の手口と傾向について。

 (3)被害が生じる原因をどう捉えているか。また,市としてのこれまで及び今後の対策をどのようにとるべきと考えているかについて。
 次に,交通事故について伺います。
 三原署ホームページでは,管内の交通事故発生件数などを確認できます。10月末時点での人身事故は前年比で5件減の85件,死者数は5人も多い6人となっております。また,本市では,9月27日から10月2日までの6日間で2件の交通死亡事故が発生し,2名の貴い命が失われました。こうした事態を受け,10月6日には岡田市長の談話が添えられた交通死亡事故多発警報も出されました。
 (4)過去5年間の人身事故の件数,死傷者数及び物損事故の件数,被害について。

 (5)交通事故が発生する原因をどう捉えているか。市としてのこれまで及び今後の対策をどのように取るべきと考えているかについて。
 以上,特殊詐欺事件と交通事故について,簡潔明瞭に御答弁をお願いいたします。

 

○陶範昭議長
 岸生活環境部長。

◎岸年勝生活環境部長
 御質問の本市における特殊詐欺事件及び交通事故の状況と対策についてお答えします。
 市内の特殊詐欺事件の件数及び被害額についてですが,平成29年は17件,9,906万4,000円,平成30年は5件,1,496万7,000円,令和元年は11件,1,768万1,000円,令和2年は7件,613万9,000円,今年度は10月末時点で11件,1,589万5,000円という状況です。
 次に,詐欺の手口ですが,家族や警察官に成り済まして事件や事故,トラブルに対する示談金などの名目でお金をだまし取るおれおれ詐欺,銀行員や役所の職員に成り済ましてキャッシュカードや預貯金通帳などをだまし取り,預貯金を奪う預貯金詐欺,警察官や銀行員に成り済まして自宅を訪問し,キャッシュカードをすり替えるなどして預貯金を奪うキャッシュカード詐欺盗,未払いの料金があるなどと架空の事案を口実に金銭などをだまし取る架空料金請求詐欺,役所の職員に成り済まし,医療費や保険料などの還付があると偽り,ATMへ誘導して金銭をだまし取る還付金詐欺などがあります。
 また,今年度の特殊詐欺の傾向について三原警察署に確認したところ,10月末時点において,昨年発生のなかったおれおれ詐欺が3件,被害額950万円,還付金詐欺が3件,550万円の被害など,既に昨年を大幅に上回る被害が発生しているとのことでした。
 被害が生じる原因について明確にお答えはできませんが,市といたしましては,三原警察署や防犯連合会などと連携し,啓発チラシの回覧,防犯メールやLINE等の配信,告知放送や町内放送など市民の皆さんへ特殊詐欺の手口や内容などの発生状況を注意喚起のため情報提供し,被害防止に努めています。
 続いて,市内の交通事故発生状況についてですが,平成29年の人身事故件数は312件,死傷者は401人,うち死者数は2人,物損事故件数は2,647件です。平成30年の人身事故件数は191件,死傷者数は252人,うち死者数は3人,物損事故件数は2,714件,令和元年の人身事故件数は139件,死傷者数は181人,うち死者数4人,物損事故件数は2,571件,令和2年の人身事故件数は114件,死傷者数は140人,うち死者数3人,物損事故件数は2,289件,令和3年10月末現在の人身事故件数は85件,死傷者数は117人,うち死者数は6人,物損事故件数は1,765件です。人身事故件数,死傷者数,物損事故件数の全てが年々減少している状況であり,人身事故件数及び死傷者数を平成29年と令和2年で比較すると,6割以上の大幅な減少となっております。
 なお,物損事故の被害額については,三原警察署に確認したところ,民事案件となるため把握していないとのことでした。
 交通事故が発生する原因については,脇見による追突事故など運転者の不注意によるものや速度超過,飲酒などの法令違反,無謀運転,天候に起因するもの,また自転車,歩行者のマナー,ルール違反など様々な要因が考えられます。
 市といたしましては,市民の皆さんが安心して快適,安全に住み続けられるまちとなるよう,三原警察署など関係機関と連携し,各季の交通安全運動中における啓発活動,イベントの開催や交通指導員による学校での交通教室,通学時の交通指導など,交通事故防止に今後も継続的に取り組んでまいります。

 

○陶範昭議長
 15番徳重議員。

◆徳重政時議員
 それぞれ御答弁をいただきました。
 ソフト,ハード両面にわたる施策が事件,事故抑止に奏功しているかのようですが,県内においても特殊詐欺が多数発生しております。答弁にありましたように,本市防犯連合会の地域安全情報12月号によりますと,10月末時点で10件,総額1,590万円の詐欺被害が出ているとのことでありますが,もっと市民の皆様に周知され,事の重大さを認識されなければなりません。
 そこで,提案と再質問をいたします。
 過去に特殊詐欺事件の被害者を対象に警視庁が行った調査によりますと,回答した被害者の9割以上が,自分は大丈夫だと思った,考えたこともなかったと回答したそうです。実は私も高齢者であり,そう思う中の一人であります。中でも高齢者の被害率が高く,男女合わせて全体の85.7%,そのうち男性が19.7%,女性が66%の現状を鑑みますと,啓発活動の重要性を再認識させられています。そのことを配慮されたのか,広報みはら12月号の紙面の下部に,詐欺被害に遭わないよう一人一人が注意しましょうと注意を喚起する文言が掲載されておりました。
 そこで,提案ですが,個人が特定されないように十分な配慮した上で,市内で発生した特殊詐欺事件,交通事故の内容や事件,事故のその後を伝える連載スペースを広報紙面に設け,特殊詐欺事件や交通事故を抑止するための啓発に努めるようにしてはと考えますが,いかがでしょうか。
 また,10月6日に出された交通死亡事故多発警報には,岡田市長から,ドライバー,自転車や歩行者及び高齢者の方への呼びかけが添えられていましたが,本市が取り組むべき交通事故の起きにくい環境整備についての言及がありません。確かに広報みはら11月号に大きく掲載されたサポカー装置設置補助金制度により,急発進やペダルの踏み間違いによる事故を抑止できる車にするための取組も始められております。昨日,政平,新元両議員,また午前中には中迫議員からも国道185号の安全対策について交わされております。185号はもとより,市民の皆様からは街路樹の伐採や剪定などの見通しが利くような対策,道路や歩道の適切な維持管理,信号機や交通安全表示などの交通インフラの整備などと,前々から本市に要望しながら予算を理由に応じてもらえない,交通事故の起きにくい環境整備についての身近な要望に対して早急に取り組んでほしいとの多くの声が寄せられております。市民の安心・安全を守るための環境整備に本気で取り組む姿勢を予算に反映し,厳しい財政状況ではありますが,可能な限り応えていただきたい。見解をお伺いします。

○陶範昭議長
 岸生活環境部長。

◎岸年勝生活環境部長
 特殊詐欺事件,交通事故の内容やその後の状況を広報することについて及び市民の安心・安全を守るための交通事故の起きにくい環境整備について再質問をいただきました。
 まず,事件,事故後の広報についてですが,犯人検挙などの情報はテレビや新聞などで報道されているものであり,掲載準備に時間を要する市の広報紙では,適時に市民へ伝達することが難しいという側面があります。しかしながら,特殊詐欺や交通事故防止の観点から,市の広報紙を活用することは大変有効であると考えますので,特集記事の掲載を検討するなど引き続き啓発に努めてまいります。
 次に,交通事故の起きにくい環境整備についてですが,市道等の安全な通行を確保するため,定期的,緊急的に行うパトロールのほか,市民の皆さんからの通報を受け,路面や道路附属物等の修繕,必要に応じた樹木の剪定などを行っております。今後も異状箇所の早期発見,迅速な対応に努め,適切な維持管理を行ってまいります。

 

○陶範昭議長
 15番徳重議員。

◆徳重政時議員
 答弁いただきました。
 異状箇所を早期に発見し,迅速な対応に努め,適切な維持管理を行うこととしっかり実行されることを切望いたします。
 そこで,就任され1年4か月,課題山積の中を奮闘されている岡田市長,改めて決意のほどをお聞かせ願えますでしょうか。

○陶範昭議長
 岡田市長。

◎岡田吉弘市長
 特殊詐欺及び交通事故の防止対策については,市民が安心して快適に,また安全に住み続けられるまちづくりの推進において非常に重要であるというふうに認識をしております。今年度は市内における特殊詐欺の被害件数が大幅に増加をし,また交通事故においても,件数は年々減少はしているんですが,今年は既に6名の方が亡くなっており,大変憂慮すべき状況です。市としましては,市民生活に直結するこれらの対策について,関係機関との連携をより密にして,啓発活動や環境整備などの取組を強化してまいりたいと思います。

○陶範昭議長
 15番徳重議員。

◆徳重政時議員
 市長より決意のほどをいただきました。
 2年に及ぶコロナ禍の影響で,市民生活や経済活動が停滞し,疲弊いたしております。そのような社会情勢の中,特殊詐欺や交通事故の防止に向け,市民の皆様の生命と財産を守るため,市長をはじめ職員並びに関係者の皆様,我々議員も一丸となって,本市の明るい未来のためにこの難局を乗り越えようではありませんか。
 これで私の質問を終わらせていただきます。

 

○陶範昭議長
 徳重議員の質問を終わります。

活動報告 第20号
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